(2018年8月にMixiに投稿した記事に加筆・訂正したものです)
スロヴァキアで歌劇《椿姫》の抜粋を16年近くにわたってスピーカーで流し続けていた女性が逮捕され、最高裁判所で裁判にかけられることになったと、英国BBCが9日に、仏公営ラジオ局フランス・ミュージックFrance Musiqueが10日に伝えた。
女性は、スロヴァキアの南西に位置する、ダニューヴ河流域の町シュトゥーロヴォで、隣家の犬の鳴き声に「対抗」するため、約16年間、朝6時から夜10時までヴェルディのオペラ 《ラ・トラヴィアータ》 の抜粋をスピーカーで大音量で流し続けていた女性が、8月初めに警察の家宅捜索を受け、女性は逮捕。最高裁判所で判決を待つ身となった。
女性は、柵と監視カメラに囲まれた家に住み、一日中吠え続けていた犬の「復讐」としてプラシド・ドミンゴが歌うアリアを流し続けた。犬の声は聞こえなくなったが音楽は止まず、同じ抜粋が延々と「放送」されていた。2015年5月に騒音を規制する市長令が出され、2年間音楽が鳴り止んだが、女性は市長令を無効にする手続きを行い、再び音楽をかけ始めたという。話は最高裁判所にまで持ち込まれ、昨3月に市長の決定を支持する判決が出されたが、女性はこれを無視。8月初旬についに警察の家宅捜索を受け、女性は逮捕された。判決により3ヶ月から2年の懲役刑となる予定。
このニュースは欧州各国の音楽・一般メディアで取り上げられた。