Accueil 仏・欧州音楽事情 メトロポリタンオペラのシャガールの緞帳が競売に

メトロポリタンオペラのシャガールの緞帳が競売に

par Victoria Okada

ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場のマルク・シャガールの緞帳が競売にかけられるということです。競売は明日11月17日。

この緞帳は、メトロポリタンオペラがリンカーンセンターに新装オープンして間もなく上演されたモーツァルトの『魔笛』のために、シャガールが1966年から67年にかけて描いたもの。幅13m、高さ19mで(つまり縦長)で、2007年の競売でアルメニアの蒐集家が落札したものの、所蔵場所の関係から(大きすぎて場所がなかったらしい)、財政難に直面しているかつての所有者「メト」のために、今回再度競売にかけられることになったようです。
推定落札額は25万〜45万ドル(1ドル105円換算で約2600万円)。少しでも財政の足しにしたいということでしょうか。

競売を担当するBonhamsによると、緞帳は『魔笛』の最終シーンを表現したもので、シャガールはこのオペラのために緞帳だけでなく、衣装120点、舞台背景画13点、舞台装飾品26点を、3年間かけて制作しました。

先月、経済難の英国のロイヤル・オペラハウス(コヴェントガーデン)は、かつての劇場支配人デイヴィッド・ウェブスターの肖像画を競売にかけ、12.865.000ポンドで落札(1ポンド138円として約11億8千万円)。この絵は同劇場が1970年代にデイヴィッド・ホックニーに製作を依頼し、完成以降所有してきたもの。推定売値は1億1千〜1億8千ポンドだったそうです。ホックニー作品は、現在、生きている画家では最も高い値で取引されていて、当事者としては最高値をつけたかったところなのでしょうが、思ったより低い値にとどまってしまいました。
ちなみにホックニーの『ウェブスター氏の肖像』はこちら。

デイヴィッド・ウェブスター氏の肖像 © Covent Garden

世界中で根強い人気を維持するシャガールは期待に答えられるでしょうか?

このニュースはフランスの音楽メディアもいち早く取り上げています。

Le Figaro紙の報道はこちら
Diapason誌の記事はこれ
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photo © Bonhams

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