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パリにポーリーヌ・ヴィアルド公園が誕生

par Victoria Okada

パリ9区、かつて芸術家が多く住んだかつての「ヌーヴェル・アテーヌ(新アテネ)La Nouvelle Athènes」地区。現在は「サン・ジョルジュ地区 Quatier Saint-Goerges」と呼ばれるこの界隈の、シャプタル街 rue Chaptal 26番地にある小さな公園が、7月15日、「ポーリーヌ・ガルシア=ヴィアルド公園 Jardin Pauline García Viardot」と新しく命名され、この日の午前11時から命名式が執り行われました。今年が彼女の生誕200年にあたることを記念する意義が込められています。

命名式の様子。パリ9区長デルフィーヌ・ビュルクリ氏のTwitterアカウントより。

命名式の様子。ヨーロッパ音楽センターのTwitterアカウントより。

すぐ近くの16番地には、画家アリ・シェフェール Ary Scheffer のアトリエ兼自宅だった家が、現在「ロマン派美術館 Musée de la vie romantique」となってひっそりと佇んでいます。ここはショパンやリスト、ジョルジュ・サンドなどが出会いを重ねた場所。また、やはり至近のドゥエ通り rue Douai には、彼女が住んでいた建物が残っています。

Jardin Pauline Viardot © CNM

ポーリーヌ・ヴィアルド(1821〜1910)は90年余りにわたる人生で19世紀全体を生き抜きました。スペイン出身の芸術家一族に生まれた彼女は早くから音楽の才能を示し、歌手として、作曲家として活躍。父のマヌエルはロッシーニのお気に入りのテノールで(のちにバリトンに転向)、『セヴィリアの理髪師』のアルマヴィーラ侯爵を初演。彼女は、ファニー・メンデルスゾーンやクララ・シューマンなどとともに女性作曲家の代表的な存在として、以前からよく知られていました。ショパンの死を看取った人物の一人として、ピアノ愛好家の間でも有名です。姉は19世紀前半に一斉を風靡し早逝した歌姫のマリア・マリブラン。

ポーリーヌ・ヴィアルド作曲 Cendrillon (シンデレラ)からのアリア。サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)

ここ数年来、ヨーロッパでは、女性作曲家を見直す運動がとみに盛んで、演奏会でも以前に比べてかなり頻繁に取り上げられるようになりました。
フランスでは、最近創設されたヨーロッパ音楽センター Centre européen de Musique が、積極的に女性アーティストを宣揚する運動を展開しており、今回の命名も、同センターのサイトが6月にすでにこのニュースを伝えていました。

フランス学士院 Institut de France のウェブサイト内の、ポーリーヌ・ヴィアルドの生誕200周年を記念する特別ページはこちら。シンポジウムやコンサートなど多彩な催しが行われます。

実は彼女は晩年、一幕ものの「日本風パントマイム」を作曲しています。これについてはいずれ取り上げる予定です。

ロマン派美術館では2022年9月4日まで、常設展の中にポーリーヌ・ヴィアルドに関する展示室を特別に設けています。ここで19世紀のアーティストたちの生活をしのび、緑あふれるテラスでお茶をいただいた後、命名されたばかりのこじんまりとしたヴィアルド公園でしばし当時にタイムスリップするのはいかがでしょうか。

 

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