今年2022年はモリエール生誕400年。政府主導の公式行事の他、私立劇場などが独自にプロデュースする演劇も多く、フランス全土の舞台で賑わいを見せている。 年頭から各地を巡回しているヴァンサン・タヴェルニエ Vincent Tavernier の演出の3作品もその一環で上演されており、3月末にはランス・オペラ Opéra de Reims にやってきた。そのうち『シチリア人、あるいは恋する画家 Le Sicilien ou l’Amour Peintre』と『強制結婚 Le Mariage forcé』を観た。3作目の『病は気から Le malade imaginaire』はランスでは上記2作の2週間ほど前に上演されていたが日程が合わず、4月に入ってからリール郊外のトゥルコワンで観た。 (注意!じっくり読みたい人向けの長文レヴューです。) ***** 『シチリア人、あるいは恋する画家 Le Sicilien ou l’Amour Peintre』、『強制結婚 Le Mariage forcé』、『病は気から Le malade imaginaire』の3作はいずれも、演劇はレ・マラン・プレジール劇団 Les Malins Plaisirs、オーケストラはエルヴェ・ニケ Hervé Niquet 率いるル・コンセール・スピリテュエル…