パリのシャトレ劇場は、1月4日のプレスリリースで、19日から29日まで演出付きで上演が予定されていたヘンデルの『メサイア』を中止すると発表しました。 プレスリリースによると、「(昨今のウィルス感染に伴う)衛生状況を鑑み、予防処置を兼ねて、当初19日から29日まで予定されていた『メサイア』の公演を中止する」ということです。 理由として、3幕の演出では、歌手、合唱団、ダンサー、エキストラなど舞台上の出演者は100人以上にのぼり、舞台裏にも100人ほどを要するほか、リヨン国立歌劇場オーケストラと国外から招聘している歌手や、パリ地方各地から集まるアーティスト、および観客の安全を確保・維持することが非常に難しいと判断したため、ということです。 リヨン国立歌劇場とイングリッシュ・ナショナル・オペラの共同制作の『メサイア』は、デボラ・ワーナーの演出、ステファノ・モンタナーリ指揮リヨン国立歌劇場オーケストラ、同合唱団、同少年少女合唱団の演奏で、6公演を上演予定でした。この演出は、舞台を舞台を1970年代のイギリスに置き換えたもので、2009年にイングリッシュ・ナショナル・オペラで初演され、2012年と2021年にリヨン国立歌劇場で再演されていました。 シャトレ劇場での他の公演は予定通り行うのことです。その中には、22日の、クリストフ・ルセ率いるレ・タラン・リリックの30周年記念コンサートもあります。
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シャトレ劇場
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明日12月15日から再開するはずだった劇場やコンサートホール。10日の政府発表で、3週間閉鎖が延長されることになり、文化業界はさらなる打撃を受けています。インターネットでの配信も、パリのオペラ座に見られるように有料のプラットフォームを立ち上げてなんとか損失を食い止めようとするところが増えてきました。演奏や上演の機会がなければ収入もなくなってしまうアーティストへ、少しでもギャラを支払える機会を作ろうということもあります。 そんな中で、14日、シャトレ劇場が、屋根の上で収録したオリジナルパフォーマンスシリーズ Châtelet sur le toit (屋根の上のシャトレ)を16日水曜日からYouTubeチャンネルとソーシャルネットワークでライブ配信することを発表しました。 パリの中心部に位置する同劇場の屋根からはパリが360度見渡せ、クリエーションにはもってこいの場所。その屋根で、ジャンルを超えたアーティストたちが毎回、短いプログラムを披露します。 16日水曜日18時(パリ時間)より。 ライブストリームはこちら。 photo : 予告ビデオ画面より